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優等生ゆえ物足りなさも。「バイオショック インフィニット」を遊ぶ。

こんばんは、ゴッチです。

1作目を遊んですっかりファンになった「バイオショック」の新作が発売されまして、連休を利用して遊んでました。

ずいぶん明るいタイトル画面だ
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遊んだのはPS3「バイオショック インフィニット」
バイオショックシリーズ3作目。
1、2は冒険の舞台が海底都市「ラプチャー」でしたが、今作の舞台は真逆で空中に浮かぶ都市「コロンビア」。
年代は1、2よりもさらに前で1912年。
この頃の歴史を知っているとお話が一層楽しめるんじゃないかと思います。
なお、過去作との直接的な関連はないようです。

ゲームは過去作同様、FPSスタイルのアクションアドベンチャー。
一人称視点でストーリーを追う形のゲームで、プレイヤーの成長要素があるゲームです。


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主人公、ブッカー・デュイットはピンカートン探偵社あがりの私立探偵。
酒とバクチでふくれあがった借金を帳消しにするという条件でひとつの仕事を引き受けます。
それは「エリザベスという少女を空中都市コロンビアから連れてくる」というもの。


やはり灯台から始まるのね
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で、ブッカーは指定された灯台に向かうわけですが…
灯台のてっぺんに用意された椅子に訳もわからず座ると、体が固定されて椅子が空中に飛び出してぐんぐん上昇、雲を抜けると目の前に広がったのは空に浮かぶ都市「コロンビア」。

こうしてコロンビアに降り立ったブッカーはエリザベスを探す事になるのですが…まあそう簡単に事が運ぶ訳もないし、コロンビアを冒険するうちにとんでもない事実が徐々に明らかになっていくのです。


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過去作の舞台だった海底都市ラプチャーと違って、コロンビアは空中なので世界が非常に明るくて開放的。
人々もコロンビアの生活を楽しんでいるみたい。
暗くて息苦しく、正気を失っていた人々だらけだったラプチャーとは真逆とも言える世界なので、初めはかなり面食らいました。
でもそこは「バイオショック」、コロンビアは明るくてキレイな場所だけじゃなくて、廃墟になった建物もあるし、怪しい研究施設もある。
舞台となる年代は1912年ですが、コロンビアの科学技術は相当進んでいるみたい。
なにせ街がまるごと浮いているし。
だけど流れる音楽は年代通りの雰囲気だし、マシンもアナログ感満載でかなり僕好み。
町並みやポスター、看板のデザインとかの作り込みが相変わらず素晴らしいですね!
ボイスはきちんと日本語訳されているし、看板の文字なども和訳が表示される(一部のみですが)ので、安心してゲームの世界にのめり込めます。

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今作は街のあちこちにあるレールを伝って移動できる「スカイライン」が特徴。
移動中はまるでジェットコースターみたいで大迫力だし、レールからレールへ飛び移ったりとか、移動中に地上の敵めがけて急降下攻撃するとかいうアクロバティックなアクションもあります。
すごく高い所から大ジャンプすると下腹部がスーッとなります(笑)

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バイオショックといえば、魔法のような特殊攻撃。
今作では「ビガー」と呼ばれてますが、やることは過去作のプラスミドと大体同じですね。
そして通常の銃撃は弾薬の切り替えがなくなりシンプルになりました。
銃もビガーも持ち歩けるのが2つまでとなりまして、
その場で敵の落とした武器に持ち替えながら進むゲームになってます。
銃やビガーのパワーアップはお金があれば自販機でこまめにできるようになってます。

やたらよく動いてしゃべるエリザベスさん
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ブッカーの相棒として一緒に冒険するのが仕事の目的である少女「エリザベス」。
過去作では孤独な冒険だったけど、今作はブッカーとエリザベスが掛け合いながらゲームが進みます。
こういうゲームで主人公がこんなに喋るのは新鮮ですね~。
エリザベスは状況に応じて武器やアイテムをくれたり、鍵を開けてくれたりとかなり役立ちます。
そして仕草がかなり細かくて、長い間一緒に居るといつの間にか萌えの対象になってしまうという(笑)
エリザベスには不思議な力「ティア」があって、今居る世界と似ているようで違う世界への「窓」を開く事ができます。
つまりパラレルワールドに繋がる窓ってことですかね。
この能力がストーリーにかなり深く関係していて、パラレルワールドのおかげでストーリーが複雑になっていきます。


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さて、ここらでネガティブな部分を話します。
よく見かける「海外で高評価!」ってのはちょっと持ち上げすぎじゃないのかと。
バイオショック好きな僕ですが

「面白いけど諸手を挙げて大絶賛というほどでもないかなあ」

というのが正直な感想なんですよね。
ゲームは過去作みたいな「ビッグダディ」「ビッグシスター」というような、出会っちゃって「うわ、ヤベエ!」という強烈なインパクトの敵がおらず、道中の緊張感があまりなかった。
戦闘も武器とビガーが2つまでしか持てないというルールがあるので、いろんな攻撃を試してみるというのがやりにくく、結局その場の武器を使って敵のラッシュを凌ぐというありがちなゲームになっちゃったという印象。
弾は買わずとも十分手に入るんで余計に緊張感がない。
探索中、エリザベスのティアが使える地形が出てくると「あ、そろそろ戦闘があるな」とわかっちゃうのもちょっと残念でした。


あとこれは個人的な好みの話だけど、バイオショックは「なぜラプチャーの人々はおかしくなっていったのか」という課程が部屋の状況や録音メッセージにより見えてくるというのが好きな部分でした。
それに加えて、廃墟になった建物を探索することのドキドキ感とか、ビッグダディの足音が聞こえてビビったりとか、行きすぎた研究と人体実験、それを利用した権力者同士の争いの果てにあの荒んだラプチャーになったと感じさせる雰囲気がたまらなかった。

今作でも録音メッセージでいろんなことがわかってくるという部分は引き継いでいますが、ドキドキさせるという部分はほぼなくなり、それで今作は僕のツボにはそれほど響かなかったのかしらという感じでした。
ホラー要素も過去作ほどじゃないし、ゲーム全体の狂気具合も抑えめなので、ビビりながらゆっくり進んでた過去作に比べて足取りが軽い軽い(笑)
エリザベスもいるから寂しくないし。

というわけで今作は、よりたくさんの人が楽しめるようにゲームはシンプルでドラマ性の高い作りになってます。
でも、それゆえに、今まであった「ホラー要素」「息苦しい雰囲気」というような部分がだいぶ薄れちゃって、むしろそれが好きだった人には「なーんか物足りないなー」と感じてしまいます。
「もっと俺をドキドキさせてよ!」と。


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今回もレトロフューチャーなセンスはさすが
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今作は「バイオショック」シリーズとして共通するテーマはあるものの、過去作とは雰囲気やコンセプトを変えていてシリーズ物としては挑戦的な作品だと思います。
過去作とは別物って言っても差し支えないんじゃないかしら。

ゲームによくある「プレイヤー=寡黙な巻き込まれ型主人公」という設定をうまく利用した「1」のストーリーを上回る衝撃は残念ながらなかったものの、ブッカーとエリザベスの掛け合いは楽しく、最後までダレずに遊べました。
ストーリーは複雑でよくわからない部分もあったもののきちんと作り込まれていて感心したし、上着を脱いだ時のエリザベスのセクシーな肩は大変良かったです(笑)
過去作をやっていると「おおおおお!」と思う部分も一瞬あるけど、あれは開発側からのサービスなのかしら。
お話に直接関係してるというわけでもなさそうだし。
遊んでいて一番テンション上がったのがそこだったという(・。・;

ゲーム自体はテンポ良く進んで舞台がどんどん変わって、スケールの大きい演出に「おおーっ」と思う。
戦闘システムはやや残念だけど、戦闘自体は敵が大量に出てきてやりごたえがあるし、エリザベスの能力を利用したりアイテムをもらったりという共闘感は盛り上がる。
ゲーム全体の尺は短めですが、逆に言えば退屈なシーンもなく一気にエンディングまで行けるので、映画を見てるような気分で楽しめます。


「1」の衝撃をまた味わいたいっていう人や、ネットの評価などを見て期待しすぎてる人には肩すかしかもしれませんが、なるべくフラットな気持ちで向き合えば、クリア後に「ああ、面白かった!」と言えるナイスゲームだと思いますよ!
by maguro_negi | 2013-05-03 22:05 | PS2・PS3・PS4 | Comments(0)

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